SMB建材株式会社

他のシステムでは実現できなかった、法務部の各種文書業務における煩雑な作業を削減。時短に加え、ストレス軽減効果も

INTERVIEWEE

M様、F様

業務本部 業務法務部

三井物産・住友商事・丸紅が出資する建材商社として、建材・建設マーケットにおいて新たな価値を創造しつづけるSMB建材株式会社。世界に広がるネットワークをフルに活用し、木質素材、住宅建材、建設資材等の仕入・販売、および木構造建築等の各種建築工事を中心に事業を展開しています。
多様な取引先との契約が発生する同社では、リーガルテックをはじめとするITツールを積極的に活用し、法務業務の効率化に取り組んでいます。LAWGUEの導入もその一環でした。今回は、すでに導入されていたワークフローシステムやAI契約レビューツールとの使い分け方や、LAWGUEの導入検討時には想定していなかった用途等について、同社業務法務部 M様とF様に伺いました。

  

  1. 課題
    • 各種システム・ツールで契約業務の効率化を進める一方で、表記ゆれや参照条項のズレといった体裁面のチェック・修正には対応できず、時間を取られていた
  2. 導入
    • 安価で契約書の修正業務にかかる作業を大幅に効率化できると考えた
    • 操作が簡単で導入時の複雑な初期設定が不要
    • 契約業務だけでなく、取締役会・株主総会関連業務など活用範囲の幅広さも魅力
    • アカウントごとの閲覧権限等も設定でき、文書の共有範囲をコントロール可能
  3. 効果
    • 数分〜十数分かかっていた体裁修正作業が一瞬で終わるように
    • Wordでの煩雑な作業へのストレスから解放され、契約内容の検討により注力できるように
    • 規程改訂の稟議申請や、契約書の添付資料として利用する比較表も、手作業から自動生成へ

活用のポイント

  • ワークフローシステム、AI契約書レビューツール、LAWGUEを併用
  • チェックポイントの確認はレビューツール、修正作業や体裁補正にLAWGUEと使い分け
  • 取締役会・株主総会に関連する文書、規程、社内通知などにも活用
  • 機密性の高い文書を扱うために非公開フォルダも活用

契約業務の効率化は進む一方で、書類作成の手間は残ったまま

貴社における法務の体制と、普段の業務で扱っている文書の種類について教えてください。

F様:現在、私が所属する業務法務部は8名体制です。契約業務や株主総会・取締役会の会社法関連の業務を担当する法務チームと、コンプライアンスを担当するチームの2つに分かれています。

M様:業務法務部では月に20〜30件程度の契約書の審査業務を行っています。また、契約書以外の文書として、社内規程のほか、法改正の案内や注意喚起といった社内通知を扱うことが多いです。

LAWGUE導入以前は文書作成業務においてどのような課題を抱えられていましたか。

M様:以前からワークフローシステムやAI契約レビューツールの活用を進めており、案件管理や契約レビュー自体の効率化は少しずつ図れていました。ただ、「または」と「又は」、「ただし」と「但し」といったような契約書内の表記ゆれなどを自分の目でチェックするといった煩雑な作業は依然として残っていました。

F様:契約書レビュー時に修正が重なっていくと、条文内で参照している条番号がズレたり体裁が崩れたりすることがよくあり、その修正にも多くの時間を費やしていました。例えば当社では建設工事を請け負うこともあるのですが、そういった契約書は条項数も40条以上とボリュームがあるものになることが多く、条項を追加したり入れ替えたりするうちに、引用条文のズレが発生しやすいんです。

活用範囲が広く、費用対効果が高いのがLAWGUEの魅力

LAWGUEを契約書審査にご活用いただくお客様も多くいらっしゃるのですが、貴社はすでにAI契約レビューツールを導入されている中でLAWGUEを併用されています。両者の使い分けはどのように考えられていたのでしょうか。

M様:AI契約レビューツールの用途はあくまで契約内容をチェックすることであり、入力や修正作業の前の段階で活用していました。レビューツールで審査するべきポイントを確認した後、実際に文書の修正作業を行うツールとしてLAWGUEを用いるというイメージです。

F様:例えば紙やPDFで契約書が送られてきたものを編集する場合、Word等に変換する必要があります。AI契約レビューツールにもPDFをアップロードしてWord形式でダウンロードできる機能はありましたが、体裁が崩れてかなり見にくくなってしまう等の問題があり、別のツールを使う必要性を感じていました。

文書編集作業用ツールとして、LAWGUEの印象はいかがでしたか。

M様:文書編集はWordでの操作に慣れてしまっていたので、LAWGUEは慣れたら使いやすいんだろうなというイメージを持ちつつも、正直使いこなせるかどうかは不安でした。

F様:LAWGUEのデモを見たときの印象は、多機能なWordというふうに感じました。同時に、慣れるまでは大変そうだなという印象も受けましたね。

そこからトライアル、そして導入に踏み切られたポイントはどこにあったのでしょうか。

M様:費用対効果の大きさですね。LAWGUEは多機能であり、契約業務において大幅な業務効率化が望める一方で、安価な費用で導入できるのが魅力でした。操作方法も慣れてしまえば簡単で、導入の際に複雑な初期設定が必要ないこともポイントでした。また、社内規程の改定時などに部署内で共同編集作業ができるのもメリットに感じました。

F様:管理のしやすさという面で、プロジェクトごとに文書を分けてLAWGUEへ登録できるのが良いと思いました。

また、検討当初は契約書業務への活用を念頭に置いていましたが、条文集としての活用方法や、取締役会・株主総会対応などにも使えるというお話をトライアル期間中にご提案いただき、LAWGUEの活用範囲の広さも魅力に感じました。

トライアル期間も私たちの質問に対して非常に丁寧かつ迅速にご回答くださり、フォローアップ体制がしっかりしている点に大きな安心感がありました。

ワークフローシステム、AI契約レビューツールとLAWGUEの使い分け

現在は契約業務においてLAWGUEをどのように利用されていますか。ワークフローシステムやAI契約レビューツールとの使い分けについても詳しく教えてください。

M様:まずは、ワークフローシステムを経由して事業部門から契約審査の依頼を受けます。その後、AI契約レビューツールとLAWGUEを用いて契約レビューと修正作業を進めていきます。それぞれのツールをどう使うかという細かいルールは部内で定めていないので、その活用方法は人それぞれです。

私の場合は、まず自分で契約書全体を見てチェックが必要そうな箇所を洗い出してから、抜け漏れがないかAI契約レビューツールを使って確認します。その後、LAWGUEを使って契約書の表記ゆれや条項ズレの確認、インデント調整といった体裁を整える作業を進めていきます。

F様:私は先にAI契約レビューツールを使ってざっと内容をチェックした後に自分で確認し、LAWGUEで修正しています。既存契約書や前回の修正案を参考にするためにLAWGUEを使用することもあります。そして修正後、抜け漏れがないかの最終チェックとして再度AI契約レビューツールで確認します。

当社は2017年に会社統合していることもあり、統合後の商号で過去の契約を締結し直す際、差分比較をするためにLAWGUEを活用するケースもありました。また、修正が多い場合に該当箇所がわかりやすいよう比較表をつくるなど、添付資料の作成にLAWGUEを利用することもあります。

M様:議事録をはじめとする取締役会・株主総会に関連する文書、規程、社内通知の文書等にもLAWGUEを活用しています。法務部では文書を作成する機会が多いので、今後はLAWGUE活用の場をより広げていきたいと考えています。

機密性の高い文書を扱われる機会も多いと思いますが、どのように権限設定されているのでしょうか。

F様:取締役会・株主総会関連の資料は、部内でも業務に関わる人以外は閲覧できないように制限を設けています。さらに機密性の高い文書を扱う上長については、非公開のプロジェクトを作成し、本人しか閲覧できない環境で編集等を行っていると聞いています。

時間短縮だけでなく、煩雑な作業のストレスから開放された

LAWGUE導入の効果をどのように感じられていますか。

M様:契約書によっては、体裁を修正するのに数分〜十数分かかることもありましたが、LAWGUEのインデント自動調整機能による体裁補正や表記ゆれチェック機能などを使うことにより、一瞬で調整できるようになりました。

F様:規程改定の稟議には比較表が必要なるのですが、LAWGUEでは新旧対照表をワンクリックでWordに出力可能なため、手作業だったものを自動化できました。また、契約書審査時にも、内容の修正が多いときには営業担当者から「契約書の添付資料として比較表がほしい」と言われることがあり、そういったときにも役立っています。

過去に社内の契約書雛形を改訂した際には、約1週間ほどかけて少しずつ比較表の作成を行っていきましたが、もしそのときにLAWGUEがあれば、もっと効率的に作業を進められたのにと思います。

体裁の調整や比較表作成など従来の細かな作業を効率化できることによる時間短縮効果はもちろんですが、煩雑な業務に対するストレスから解放されたことも体感としては大きな効果です。

M様:そのぶん、契約内容の検討など頭を使う業務に注力できるようになるのはありがたいですね。とはいえLAWGUEは多機能で完璧に使いこなせているというわけではないと考えているので、より活用の幅を広げ、その他のシステム活用と合わせて生産性を高めていければと思います。