株式会社シャノン

自社基準での契約書審査を効率化するならLAWGUE!逆算のドキュメント管理で、より早く、漏れのない審査業務を実現

INTERVIEWEE

飯野 幸絵 様、杉元 由味 様

経営管理本部 人事総務グループ

集客から商談への引き上げまでのマーケティングに必要な機能をオールインワンで揃えたマーケティングオートメーション(MA)ツール「SHANON MARKETING PLATFORM」を提供する、株式会社シャノン。近年では子会社の設立やM&Aなどにも力を入れ、さらにビジネスを拡大しています。

一方で、年々複雑かつ膨大になる契約業務への対応は、同社の課題となっていました。法務担当者は現在、兼務で3名。限られたリソースで法務機能を回していくためには、テクノロジーを活用した業務効率化は必須ともいえる状況です。同社が複数の契約書審査を効率化するツールを検討したうえで導入に至ったのがLAWUGEでした。

今回は、経営管理本部 人事総務グループ マネージャーの飯野様、同グループで法務を担当されている杉元様に、LAWGUE導入の決め手となったポイントや同社におけるユニークな活用事例についてお聞きしました。

  1. 課題
    • 事業拡大に伴い契約書審査件数が増加、複雑性の高いものの発生頻度も高まっていた
    • 限られたリソースで対応するため、契約業務の効率化が必須に
  2. 導入
    • 一般的な法的観点でのチェックではなく、自社独自のチェックが重要
    • チェックシート等を用いた審査フローを効率化したい
  3. 効果
    • 類似条項ごとに比較できるので、チェック漏れがないという安心感が得られた
    • 一次チェック・二次チェックのやり取りの手間が低減
    • 差分比較がしやすくなった

活用のポイント

  • 全社的に導入しているプロジェクト管理ツールとLAWGUEを併用
  • 案件受付、営業担当とのやり取りはプロジェクト管理ツール、法務内のやり取りはLAWGUEで使い分け
  • 類似ドキュメント機能を使いやすくするために、契約書のパターンごとにファイルを格納する場所を分けるなど、プロジェクトの管理を工夫

自社の雛型やチェックリストを活用できる点がLAWGUE導入の決め手に

貴社における法務の体制について教えてください。

杉元:私たちが所属している経営管理本部は、経理と人事総務の2つのグループに分かれており、そのうち法務機能は人事総務のグループで担っています。法務担当は3名で、全員が人事・労務・総務など他の業務との兼務となっています。

普段はどのような契約を扱われることが多いですか。

杉元:当社のツールはSaaSとして提供しているため、基本的にはサービスの利用規約に則った申込書がメインです。ただ、規約の場合はほぼ変更が発生しないので、法務としては商談時に求められる秘密保持契約、サービスに付随するコンサルティングやBPOなどの業務委託契約などを取り扱うことが多いです。

近年の子会社設立やM&Aによる事業拡大によって業務にはどのような影響がありましたか?

飯野:以前と比較すると、従来と異なる種類の契約や、複雑な契約が必要とされる案件が増えてきています。
ツール同士を連携させたい、コンサルティングまでを任せたい、ツール活用に合わせて特別なイベントを実施したいなど、お客様ごとに異なる要望に応えながら契約書を作成し、締結に向けて交渉を重ねるため、契約のパターンが増え、その内容も複雑化してきています。

LAWGUEの導入経緯を教えてください。

杉元:従来とは異なる複雑な契約が生じ、そこに対して頭を使う時間が必要になる一方で、リソースが限られているという課題を解決する必要がありました。

単純に取引件数が増えるにつれて契約書レビューの頻度も増えており、社内ルールとして3営業日以内で法務チェックを完了しているのですが、そのスピード感を保とうとすると、各担当者の負担も大きくなっていました。

飯野:解決手段としては、人員増加かツール導入の二択があります。ただ、当社のバックオフィスではなるべく人員を増やさず、機械的にできるところは機械に置き換えていこうという方針が元々ありました。また、私としてはメンバーに対してなるべくやりがいのある仕事に時間を使ってもらいたいという思いもあり、煩雑な単純作業などを効率化できるならばとツール導入を決めました。

費用対効果の算出など役員からいくつか宿題は出されましたが、会社の方針ともあっていたためスムーズに導入できました。

他社ツールとの比較はされたのでしょうか。

杉元:さまざまなツールを検討しましたが、多くはそのツール自体に法的観点での判断基準が設定されており、その基準で契約書チェックしてくれるというものでした。

当社では、事業ごとにチェックしたい部分が異なったり、パターンによってチェックの目線が変わったりする場合も多く、一般的なリーガルチェックツールによる判断では自社の業務にマッチしないと感じました。一方、LAWGUEであれば、自社の雛型やチェックリストを使って確認していけます。これが導入の決め手となったポイントでした。

営業担当とのやり取りはプロジェクト管理ツール、法務内での調整はLAWUGEで

LAWGUE導入以前の契約書チェックフローを詳しく教えてください。

杉元:契約類型ごとに修正箇所や修正案、相手方向けのコメントをGoogleスプレッドシートにまとめたチェック表をもとに進めていました。

例えば損害賠償条項であれば、「現実に生じた直接かつ通常の損害に限る」といったよくある一言を入れたほうがいいという修正のポイントや、相手先へのコメント例などを一覧できる状態にしており、スプレッドシート上で「損害賠償」とキーワード検索することで必要な情報を探すといった流れになります。

LAWGUE導入後のフローはどのようになっていますか。

杉元:まだ導入段階で試行錯誤中ですが、類似ドキュメント機能を用いて、審査中の契約書と自社の雛型を比較するというのが基本的なフローになっています。

元々スプレッドシートで運用していたチェック表については、雛形の条項の中身自体に入れるか、雛形の解説部分に入れるか等検討中ですが、今のところ後者の方法で条項とチェック項目を紐づけて確認しています。

雛形との差分をLAWGUEでわかりやすく表示させ、特にチェックが必要な部分はブックマークをつけて雛形の該当する条項と紐付けます。そうすると、雛形の解説に入れている修正のポイントや相手先にどのようなコメントを返すかなどの情報をパッと確認できるので、契約書に反映していきます。

今まではスプレッドシートのキーワード検索を使って各条項を確認していましたが、LAWGUEなら類似文書や雛形の条項をチェック中の契約書の順番に合わせて並び替えてくれるので、チェック漏れをなくせるという安心感があります。また、表記ゆれが一目でわかるようになっているので、自社雛型を更新する際に役に立っています。

プロジェクト管理ツールも導入されているとのことですが、その部分も含めたフローをお伺いできますか?

杉元:プロジェクト管理ツールは全社員が使っており、事業部からの 契約書チェック依頼もそちらで受け取るフローになっています。

チェックする契約書のWordファイルを受け取ったら私がLAWGUEにアップロードし、コメントや修正などを入れながら一次レビューを実施。その後、飯野さんに二次レビューを依頼する際も、LAWGUEの該当ファイルのURLをプロジェクト管理ツールに貼り付けてお願いするようにしています。

LAWGUEとはどのように使い分けられているのでしょうか。

杉元:プロジェクト管理ツールでのやり取りは全社にオープンになっているのですが、契約書チェックの細かいやり取りなどは法務担当者内のみで共有したいケースも多くあります。そのため、法務内でのやり取りはLAWGUEの中で、進行管理や他部署とのやり取りはプロジェクト管理ツールで、という風に使い分けています。

LAWGUE導入以前は法務内のやり取りはメールで行っており、履歴を遡りにくいなど検索性の低さが課題でした。現在は、チェックの段階でどのような議論をしていたか、その過程が振り返りやすくなっています。

契約を4つのパターンに分け、LAWGUEの別プロジェクトで管理

適切な類似ドキュメントを見つけやすくするために、LAWGUEの運用ルールを定められているそうですね。

杉元:より比較すべき雛形や過去契約書を見つけやすくするために、データベースの作り方を工夫しています。具体的には、契約書を4つのパターンに分けて管理することで検索性を高めているんです。
パターンは以下の4つで、パターンごとにプロジェクト(※編集部注:LAWGUE内の「フォルダ」に当たるもの)に分けて運用しています。

① 定期的な契約更新実績がある既存顧客用(顧客ごとのプロジェクトを作成)
② その他の既存顧客用プロジェクト
③ 新規契約チェック用プロジェクト
④ 自社のチェック表・雛形を格納する用プロジェクト

①は、定期更新が決まっている企業の契約書を格納する場所で、企業ごとにプロジェクトを作成しています。プロジェクト名とファイル名はルールを作って統一するようにしています。こうすることで、昨年版と比較しやすくしています。
は、定期契約ではないけれど、単発や不定期での契約が発生している企業との契約書を格納しています。定期契約に移行したら、1つめのプロジェクトに移動させます
③は、新規の契約書チェック用です。ここに入ってくる契約書は、当社のチェック項目が反映された雛形から類似ドキュメントを呼び出して比較していきます。
④は、類似ドキュメントとして呼び出すチェック表・雛形を格納するプロジェクトです。

こうしてパターンごとにファイルを格納する場所を分けることで、契約内容に合わせて差分を比較すべきドキュメントを検索しやすいようにしています。

サブスクリプション型など、定期的な契約更新があるビジネスを手掛ける会社に参考になりそうです。

杉元:定期的な契約の場合、前回分や前々回分と差分を比較するシーンは多くあります。LAWGUEの差分比較機能は、色分けして変更点が表示されるので非常にわかりやすく便利です。Wordにも比較機能はありますが、編集記録などが残っている場合には、コメントなのか変更履歴なのか判断しづらい場合もあります。LAWGUEであれば、変更箇所だけを比較できるのでとても見やすいです。

自社基準を設けている会社であればLAWGUEがおすすめ

LAWGUEの導入効果をどのように感じられていますか。

杉元:これから定量的に測定するところなので具体的な数字まではまだ把握できていませんが、解説機能を使ったチェック方法によって、チェック表を目視で比較する方法より時間を削減できる効果を期待をしています。

現時点では、それ以上に「チェック漏れを含めた作業漏れがないという安心感」を大きなメリットとして感じています。やはり人力には限界があるので、機械が得意なところは機械に任せるべきだと考えています。

今後の取り組みの展望について伺えますか。

杉元:契約書以外の文書にもLAWGUEを活用していければと考えています。

例えば、当社が提供しているようなクラウド型のサービスは、導入される企業様から「セキュリティチェックシート」という文書の記入を求められることが多くあります。これは各企業様の求めるセキュリティレベルが当社サービスでも担保されているかを確認するための文書なのですが、対応には契約書のチェック同様に膨大な知識が必要となります。

現状では、人事総務グループ内のメンバーがExcelのチェック表を用いて一次チェックを行っていますが、過去の回答例をデータベース化することで効率化できる部分も多くありそうなため、LAWGUEを上手く使えたらと思っています。

飯野:IRや社内規程にも利用できないか検討しているところです。規程作成や更新も法律が絡むので、法務が担当している会社も多いと思います。LAWGUEのオプション導入も含め、良い方法を模索しているところです。

LAWGUEはどのような方におすすめの製品だと思われますか。

杉元:当社のようにチェック表を作成している会社は少し特殊かもしれませんが、明確に自社基準を定めて契約書を審査している会社には特におすすめできると思います。自社の雛型を活用できるLAWGUEには、他のAI契約書レビューツールにはない使いやすさがあります。